ほくろ・いぼ・皮膚のできもの
ほくろ・いぼ・皮膚腫瘍の保険適用
ほくろ・いぼ・皮膚腫瘍に関しては、保険適用にて手術治療や液体窒素による凍結療法を行っております。
手術を要する場合は、形成外科として出来るだけ傷が小さく目立たないように努力はしますが、必ず傷跡は残ります。 大きい病変部や深い病変部、治療部位によっては、数回に分けたメスによる切除やジグザグに形成術を行うのが望ましい場合があります。傷跡が目立つ場合は後日修正手術が必要となります。
美容目的のレーザー治療の場合はすべて自費治療となります。手術で切開するよりも短時間に治療ができ、出血もほぼないため仕上がりが綺麗です。
こんなお悩みの方に
✚皮膚のできもの(皮膚腫瘍・皮下腫瘍)
✚ほくろ
✚いぼ(尋常性疣贅・扁平疣贅・老人性疣贅)
ほくろ・いぼ・皮膚腫瘍について
当院ではダーモスコピーという病変部を拡大して観察する機器を用いて、詳しく病変部の性状を観察し、正確に診断した上で適切な治療を行っています。
悪性皮膚腫瘍(メラノーマなどの皮膚癌)の可能性がある場合は、レーザー治療ではなく、皮膚生検(病変部の一部を小さく採取)又はメスによる切除を行い、病理組織検査(採取した組織を顕微鏡で詳しく調べる)で正確に診断した上で適切な治療、対応を行なっています。
単純縫縮では不可能な広範囲の病変部に対しては皮弁形成術(近くの皮膚を移動する手術)や植皮術(皮膚を別の部位から持ってくる手術)を行う場合があります。
ほくろの種類
医学的にほくろは『母斑細胞母斑(色素性母斑)』もしくは『単純黒子』と言われます。ほくろの種類は生下時より存在する『先天性母斑』と後天性に生じる『後天性母斑』に分けられます。多くは後天性母斑です。これらのほくろの中には基底細胞上皮腫や悪性黒色腫との鑑別を要するものもあります。
- ミーシャー(Miescher)型母斑
ドーム状に隆起する柔らかく盛り上がった顔面のほくろはほとんどがこのタイプです。1~数本の硬毛を伴っていることが多いです。 - ウンナ(Unna)型母斑
ミーシャー(Miescher)型母斑と比較すると少ないタイプのほくろです。頚部、体幹部などに桑実状に盛り上がった軟らかい有茎性のほくろです。 - スピッツ(Spitz)
円形〜卵円形のほくろで境界は明瞭です。急速に拡大することもありますが、一定の大きさで止まります。色素が濃く、黒色調を呈します。急激な変化がある場合は悪性黒色種との鑑別が必要です。 - クラーク(Clark)母斑
体幹、四肢に好発するほくろの一種で中央部が濃く、周辺部は淡い色調を持ちます。
皮膚腫瘍・いぼの種類
『皮膚のできもの』・『いぼ』と呼ばれるものには医学的にいくつかの種類があります。
- 粉瘤
- 体表面であればどこにでも出来る皮膚良性腫瘍です。皮膚表面の成分が袋を作ってその中に粥状の垢や膿が溜まったもので、炎症を起こす可能性があり、痛み、発赤、腫脹の併発を生じて初めてクリニックを受診される方が多いです。繰り返す事が多いので、炎症を起こす前に手術で切除する事をおすすめしております。
- 脂肪腫
- 脂肪腫は脂肪細胞が増殖したもので、皮下に発生する軟部組織の腫瘍の中では最も多い良性腫瘍です。背部や肩、頸部などに多く見受けられますが、四肢などにも発生します。筋肉内部に迷入して増殖している場合もあるため手術で摘出した方が良いと思われます。
- 脂漏性角化症(老人性いぼ)
- 体質や紫外線の影響で顔、首、体(腕や手の甲にも見られます)に良くできます。中高年に多く老人性のしみから続発して、加齢と共に増加してきます。平らに盛り上がった褐色~黒色の皮膚のできもので、表面がザラザラしていて、大きさは直径数ミリから数センチと様々です。自然に消失することはありませんので、液体窒素を用いた凍結療法やレーザー治療をおすすめしております。
- 軟性線維腫
- 首、胸、脇などによく見られます。加齢による皮膚変化で、中高年(特に女性)に多いです。有茎性の柔らかい淡褐色の皮膚のできもので多発する場合もあります。皮膚のポリープと説明するとわかり易いかもしれません。放置していても自然になくなるものではないので、基本的には外科的切除かレーザー治療が必要となります。
- 稗粒腫(ミリウム)
- 1~2mmの白い光沢のあるにきびのようなできもので、かゆみなどの症状はありません。目の周囲や額のにきびのようにも見え、たくさんできる事もあります。稗粒種ができる原因はほとんどわかっていません。にきびのように簡単に潰せそうですが、実際は皮膚の奥の方にあるため、なかなか摘出するのが難しいできものです。基本的にはレーザー治療をおすすめしております。
- 尋常性疣贅
- ウイルス(ヒトパピローマウイルス)感染によって出来るいぼです。表面がざらざらしたできもので、顔、首、手足などに好発します。放置しておくと増えたり、大きくなることがありますので定期的な通院治療が必要です。いぼは1回の治療で治るわけではありません。特に多発性のいぼや大型のいぼの治療は繰り返し、根気よく続ける必要があります。
ほくろ・いぼ・皮膚腫瘍の治療
- ほくろ・いぼ・皮膚腫瘍の保険治療に関しては手術治療を行っております。
- いぼ(尋常性疣贅・脂漏性角化症)の保険治療に関しては液体窒素による凍結療法を行っております。
- 美容目的のレーザー治療はすべて自費となります。